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@ -1,6 +1,6 @@
<!-- $Id: userppp.sgml,v 1.14 1998-04-13 02:33:57 hanai Exp $ --> <!-- $Id: userppp.sgml,v 1.15 1998-08-15 05:19:02 hanai Exp $ -->
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<!-- Original revision: 1.29 --> <!-- Original revision: 1.30 -->
<sect>ユーザ ppp の設定<label id="userppp"> <sect>ユーザ ppp の設定<label id="userppp">
@ -40,13 +40,13 @@
呼びます. 特に断らない限り, このセクションのすべてのコマンドは root 権限で 呼びます. 特に断らない限り, このセクションのすべてのコマンドは root 権限で
実行する必要があります. 実行する必要があります.
訳者注: 以前の日本語ハンドブックでは, iij-ppp のオリジナルアーカイブに バージョン 2 の ppp では, 数多くの機能強化がおこなわれています.
附属する日本語ドキュメントの参照をおすすめしていました. どのバージョンの ppp がインストールされているのかを調べるには,
しかし最近では FreeBSD 独自の拡張がいろいろと追加され, もともとの 引数なしで ppp を起動し, プロンプトが表示されたら <tt>show version</tt> と
iij-ppp のドキュメントではカバーしきれなくなって来ています. タイプしてください.
ですが心配はいりません. 日本語マニュアルプロジェクトから 最新版の ppp にアップグレードするのは, (どのバージョンの FreeBSD においても)
FreeBSD の日本語版マニュアルページが配布されるようになりました. 難しいことではありません. <url url="http://www.Awfulhak.org/ppp.html"
こちらもハンドブックとあわせて参照されることをおすすめします. name="www.Awfulhak.org"> から最新版のアーカイブをダウンロードしてください.
<sect1><heading>スタートの前に</heading> <sect1><heading>スタートの前に</heading>
@ -63,33 +63,41 @@
<item><p>プロバイダの電話番号. <item><p>プロバイダの電話番号.
<item><p>ログイン名とパスワード. これは通常の unix 形式のログイン名と <item><p>ログイン名とパスワード. これは通常の unix 形式のログイン名と
パスワードの組かもしれませんし, PPP PAP または CHAP の パスワードの組という場合もありますし, PPP PAP や CHAP の
ログイン名とパスワードの組かもしれません. ログイン名とパスワードの組という場合もあります.
<item><p>一つ以上のネームサーバの IP アドレス. 通常, プロバイダから
IP アドレスを二つ指示されているはずです.
自分でネームサーバを立ち上げている場合を除き, バージョン 1.X の
ppp を使用している場合には, この情報は<bf>絶対に</bf>必要です.
バージョン 2 の ppp からは, ネームサーバアドレスの自動設定機能が
追加されています. この機能をプロバイダ側でもサポートしていれば,
ppp の設定ファイルに <tt>enable dns</tt> と書いておくことで
ppp がネームサーバアドレスの設定をおこなうようになります.
</itemize>
プロバイダからは以下の情報が提供されているはずですが,
どうしても必要というわけではありません:
<itemize>
<item><p>プロバイダのゲートウェイの IP アドレス. <item><p>プロバイダのゲートウェイの IP アドレス.
ゲートウェイとは, あなたがそこに接続をおこなって, ゲートウェイとは, あなたがそこに接続をおこなって,
<tt>デフォルトルート</tt>として設定することになるマシンです. <tt>デフォルトルート</tt>として設定することになるマシンです.
もしプロバイダがこのアドレスを明示していなくても大丈夫. プロバイダがこのアドレスを明示していないとしても, 最初は
適当に設定しておいて, 接続時にプロバイダの PPP サーバから 適当に設定しておいて, 接続時にプロバイダの PPP サーバから
教えてもらうことができます. 正しいアドレスを教えてもらうことができます.
<p>このアドレスは, 以降 <tt>HISADDR</tt> と呼ぶことにします. <p>このアドレスは, 以降 <tt>HISADDR</tt> と呼ぶことにします.
<item><p>プロバイダのネットマスク設定. 繰り返しますが, 不明な場合には <item><p>プロバイダのネットマスク設定. プロバイダが明示していないとしても,
ネットマスクとして 255.255.255.0 を使用しておけば問題ありません. ネットマスクとして 255.255.255.0 を使用しておけば問題ありません.
<item><p>一つ以上のネームサーバの IP アドレス. 通常, IP アドレスが二つ
プロバイダから指示されているはずです. 自分でネームサーバを
動かしているのでなければ, この情報は<bf>絶対に</bf>必要です.
<item><p>もしプロバイダから固定の IP アドレスとホスト名の割り当てを <item><p>もしプロバイダから固定の IP アドレスとホスト名の割り当てを
受けているのなら, 同様にそれも必要になるでしょう. 受けていれば, その情報を指定しておくこともできます.
そうでなければ, どのアドレス範囲から IP アドレスの割り当てが 割り当てを受けていなければ, 接続先から適切な IP アドレスを
おこなわれるかを知っておく必要があるでしょう. 指定してもらいます.
もし範囲が示されていないとしても, 任意の IP アドレスを
受け入れるようにすることが可能です (後で説明します).
</itemize> </itemize>
もし, これらの情報のうち不明なものがあれば, プロバイダに連絡し もし, 必要な情報が不足していれば, プロバイダに連絡を取っ
確認しておいてください. 確認しておいてください.
<sect1><heading>ppp 対応カーネルの構築</heading> <sect1><heading>ppp 対応カーネルの構築</heading>
@ -130,11 +138,15 @@
tun1: flags=8050<POINTOPOINT,RUNNING,MULTICAST> mtu 576 tun1: flags=8050<POINTOPOINT,RUNNING,MULTICAST> mtu 576
tun2: flags=8051<UP,POINTOPOINT,RUNNING,MULTICAST> mtu 1500 tun2: flags=8051<UP,POINTOPOINT,RUNNING,MULTICAST> mtu 1500
inet 203.10.100.1 --> 203.10.100.20 netmask 0xffffffff inet 203.10.100.1 --> 203.10.100.20 netmask 0xffffffff
tun3: flags=8050<POINTOPOINT,RUNNING,MULTICAST> mtu 1500 tun3: flags=8010<POINTOPOINT,MULTICAST> mtu 1500
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
この例ではトンネルデバイスが四つあって, うち二つに設定がおこなわれていて この例ではトンネルデバイスが四つ存在し, そのうち二つに設定が
現在使用中であることがわかります. おこなわれ, 使用中であることがわかります.
上の例で RUNNING フラグがオンになっているものがありますが, これは
そのインターフェースが何かに使用されていることを示しているだけである
ということに注意してください. つまり, RUNNING になっていない
インターフェースがあったとしても, それはエラーではありません.
<p>トンネルデバイスがカーネルに組み込まれておらず, 何らかの理由で <p>トンネルデバイスがカーネルに組み込まれておらず, 何らかの理由で
カーネルの再構築ができない場合でも, 方法がないわけではありません. カーネルの再構築ができない場合でも, 方法がないわけではありません.
@ -178,6 +190,15 @@
$ $
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
まだ RUNNING フラグがセットされていない場合もあります.
その時は以下のような出力が得られるでしょう:
<tscreen><verb>
$ ifconfig tun0
tun0: flags=8010<POINTOPOINT,MULTICAST> mtu 1500
$
</verb></tscreen>
<sect1><heading>名前の解決に関する設定</heading> <sect1><heading>名前の解決に関する設定</heading>
<p>リゾルバ (resolver) はシステムの一部分で, IP アドレスとホスト名との <p>リゾルバ (resolver) はシステムの一部分で, IP アドレスとホスト名との
@ -198,12 +219,13 @@
<sect2><heading>/etc/host.conf ファイルの編集</heading> <sect2><heading>/etc/host.conf ファイルの編集</heading>
<p>このファイルには 以下の 2 行が書かれているはずです: <p>このファイルには 以下の 2 行が (この順番で) 書かれているはずです:
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
hosts hosts
bind bind
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
これは, 最初に <tt>/etc/hosts</tt> ファイルを調べ, そこで目的の名前が これは, 最初に <tt>/etc/hosts</tt> ファイルを調べ, そこで目的の名前が
見つけられなかった場合に DNS を引きにいくようリゾルバに指示します. 見つけられなかった場合に DNS を引きにいくようリゾルバに指示します.
@ -240,12 +262,19 @@
domain bar.com domain bar.com
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
<tt>x.x.x.x</tt> と <tt>y.y.y.y</tt> はプロバイダが指示するアドレスで, <tt>x.x.x.x</tt> と <tt>y.y.y.y</tt> はプロバイダから指示されたアドレスで,
接続するプロバイダが提供している「ネームサーバ」を すべて書いてください. 接続するプロバイダが提供している「ネームサーバ」を すべて書いてください.
``domain'' に指定するのは このマシンのデフォルトのドメイン名で, おそらく ``domain'' に指定するのは このマシンのデフォルトのドメイン名で, おそらく
書かなくても問題は無いでしょう. このファイルの各エントリの詳細については, 書かなくても問題は無いでしょう. このファイルの各エントリの詳細については,
resolv.conf のマニュアルページを参照してください. resolv.conf のマニュアルページを参照してください.
<p>バージョン 2 以降の ppp を使用している場合には,
``enable dns'' コマンドを使用してネームサーバのアドレスを
プロバイダに問い合わせるように指示することができます.
上の指定とは異なるアドレスをプロバイダが指定してきた場合
(または <tt>/etc/resolv.conf</tt> でネームサーバが指定されていない場合),
ppp はプロバイダが指定したアドレスで resolv.conf を書きかえます.
<sect1><heading>ppp の設定</heading> <sect1><heading>ppp の設定</heading>
<p>ユーザ ppp と pppd (カーネルレベルの PPP 実装) は <p>ユーザ ppp と pppd (カーネルレベルの PPP 実装) は
@ -275,12 +304,11 @@
\\dATDT\\T TIMEOUT 40 CONNECT" \\dATDT\\T TIMEOUT 40 CONNECT"
5 provider: 5 provider:
6 set phone "(0123) 456 7890" 6 set phone "(0123) 456 7890"
7 set login "TIMEOUT 10 gin:-BREAK-gin: foo word: bar col: ppp" 7 set login "TIMEOUT 10 \"\" \"\" gin:--gin: foo word: bar col: ppp"
8 set timeout 300 8 set timeout 300
9 deny lqr 9 set ifaddr x.x.x.x y.y.y.y 255.255.255.0 0.0.0.0
10 set ifaddr x.x.x.x y.y.y.y 10 add default HISADDR
11 delete ALL 11 enable dns
12 add 0 0 HISADDR
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
ファイルでは行番号を取り除いておいてください. ファイルでは行番号を取り除いておいてください.
これは解説の際に参照する行を示すためにつけたものです. これは解説の際に参照する行を示すためにつけたものです.
@ -327,9 +355,12 @@
protocol: ppp protocol: ppp
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
このスクリプトは必要に応じて書きかえる必要があるでしょう. このスクリプトは必要に応じて書きかえなければならないでしょう.
PAP や CHAP を使うのなら, ここでログインは おこないませんので 初めてスクリプトを書く時には, 予想した通りに
ログイン文字列は空白のままにしておきます. 処理が進んだかどうかを確認するため, ``chat'' ログを
とるようにしておいた方が良いでしょう.
<p>PAP や CHAP を使用する場合には, ここでログインすることは
ありませんから, ログイン文字列は空白のままにしておくべきです.
詳細については <ref id="userppp:PAPnCHAP" 詳細については <ref id="userppp:PAPnCHAP"
name="PAP および CHAP による認証">を参照してください. name="PAP および CHAP による認証">を参照してください.
@ -338,24 +369,7 @@
自動的に接続を切るように指定しています. 自動的に接続を切るように指定しています.
タイムアウトさせたくない場合には, この値を 0 に設定します. タイムアウトさせたくない場合には, この値を 0 に設定します.
<tag/Line 9:/ Link Quality Report (LQR) パケットを交換するように <tag/Line 9:/ インターフェースのアドレスを指定します. 文字列 x.x.x.x は
ppp を設定することもできます.
これらのパケットを使い, 物理リンクの品質を調査するのです.
LQR に対して ppp のとる戦略は, これらのパケットのうちの
いくつかが失われた時に接続を閉じるというものです.
この方法は, 2 台のマシンを直接シリアル回線で接続していて,
回線が接続されていることを示すために
モデムの DSR 信号が使えない場合に有効です.
回線がデータで飽和してしまうと LQR パケットが「失われ」るため,
ppp が早まって接続を閉じてしまうことがあります.
LQR の使用を拒否するように設定しておけば, このような問題は
起こりませんので, (モデムを介して接続する場合には) 用心のため
LQR 使用の提案を拒否するように設定しておくのが良いでしょう.
デフォルトの設定では, ppp は自分から LQR の使用を提案することは
ありませんが, 通信相手が LQR の使用を提案してくると, それを
受け入れてしまいます.
<tag/Line 10:/ インターフェースのアドレスを指定します. 文字列 x.x.x.x は
プロバイダに割り当てられた IP アドレスで置きかえてください. プロバイダに割り当てられた IP アドレスで置きかえてください.
文字列 y.y.y.y はプロバイダから指示されたゲートウェイ 文字列 y.y.y.y はプロバイダから指示されたゲートウェイ
(接続先となるマシン) の IP アドレスで置きかえてください. (接続先となるマシン) の IP アドレスで置きかえてください.
@ -366,19 +380,20 @@
name="動的 IP アドレスによる PPP 接続">に関する指示に従って, name="動的 IP アドレスによる PPP 接続">に関する指示に従って,
<tt>/etc/ppp/ppp.linkup</tt> にエントリを作成していることを <tt>/etc/ppp/ppp.linkup</tt> にエントリを作成していることを
確認してください. 確認してください.
この行が省略されていると, ppp を <tt>-auto</tt> モードや この行が省略されている場合, ppp を <tt>-auto</tt> モードで
<tt>-dynamic</tt> モードで動作させることはできません. 動作させることはできません.
<tag/Line 11:/ この PPP 接続で使用する tun デバイスに関する既存のエントリを <tag/Line 10:/ プロバイダのゲートウェイへの経路をデフォルトルートとして
ルーティングテーブルから すべて削除します.
通常, これは必須というわけではありませんが,
クリーンな状態で ppp がスタートできるよう保証しておきます.
<tag/Line 12:/ プロバイダのゲートウェイへの経路をデフォルトルートとして
追加します. 特殊文字列 <tt>HISADDR</tt> は, 9 行目で指定された 追加します. 特殊文字列 <tt>HISADDR</tt> は, 9 行目で指定された
ゲートウェイのアドレスで置きかえられます. ゲートウェイのアドレスで置きかえられます.
<tt>HISADDR</tt> は 9 行目までは初期化されていませんので, <tt>HISADDR</tt> は 9 行目までは初期化されていませんので,
その行よりも後でしか使えないことに注意してください. その行よりも後でしか使えないことに注意してください.
<tag/Line 11:/ ネームサーバのアドレスが正しいかどうかを確認するため,
プロバイダに問い合わせをおこなうよう ppp に指示します.
プロバイダがこの機能をサポートしていれば, ppp は
<tt>/etc/resolv.conf</tt> のネームサーバエントリを
正しいアドレスに更新することができます.
</descrip> </descrip>
<p>静的な IP アドレスを持っていて, 接続が完了する前にルーティングテーブルの <p>静的な IP アドレスを持っていて, 接続が完了する前にルーティングテーブルの
@ -404,7 +419,7 @@
以下の変更を加える以外は, <tt>ppp.conf</tt> の設定は同じです: 以下の変更を加える以外は, <tt>ppp.conf</tt> の設定は同じです:
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
10 set ifaddr 10.0.0.1/0 10.0.0.2/0 255.255.255.0 9 set ifaddr 10.0.0.1/0 10.0.0.2/0 255.255.255.0 0.0.0.0
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
繰り返しますが, 行番号は取り除いておいてください. 繰り返しますが, 行番号は取り除いておいてください.
@ -412,27 +427,22 @@
なお, 少なくともスペース 1 個分の段づけ (インデント) が必要です. なお, 少なくともスペース 1 個分の段づけ (インデント) が必要です.
<descrip> <descrip>
<tag/Line 10:/ ``/'' 文字の後ろの数字は, アドレス交渉の際に固定しておきたい <tag/Line 9:/ ``/'' 文字の後ろの数字は, アドレス交渉の際に固定しておきたい
ビットの数です. 場合によっては, もっと適切な IP アドレスを ビットの数です. 場合によっては, もっと適切な IP アドレスを
指定しておきたいこともあるかもしれませんが, 指定しておきたいこともあるかもしれませんが,
ほとんどの場合には 上の例の通りで問題無いはずです. ほとんどの場合には 上の例の通りで問題ありません.
相手側の PPP 実装が壊れていて この設定では動かない場合,
最後に <tt>0.0.0.0</tt> を追加すると うまく動くように
なることがあります:
<tscreen><verb> 最後の引数 (<tt>0.0.0.0</tt>) は, アドレスの交渉の際に
set ifaddr 10.0.0.1/0 10.0.0.2/0 255.255.255.0 0.0.0.0 <tt>10.0.0.1</tt> ではなく <tt>0.0.0.0</tt> を使用するよう
</verb></tscreen> ppp に指示するためのものです.
<tt>set ifaddr</tt> コマンドの最初の引数として
このようにすると, ppp は <tt>10.0.0.1</tt> のかわりに
<tt>0.0.0.0</tt> を使用して交渉を開始します.
ここで <tt>set ifaddr</tt> コマンドの最初の引数として
<tt>0.0.0.0/0</tt> を指定してはいけません. <tt>0.0.0.0/0</tt> を指定してはいけません.
さもないと, <tt>-auto</tt> モードや <tt>-ddial</tt> モードで さもないと, <tt>-auto</tt> モードで動作させる際に
動作させる際に 初期経路を設定することができなくなります. 初期経路を設定することができなくなります.
</descrip> </descrip>
<p><tt>/etc/ppp/ppp.linkup</tt> にもエントリを作成しておく必要があります. <p>バージョン 1.X の ppp を使用する場合, <tt>/etc/ppp/ppp.linkup</tt> にも
エントリを作成しておく必要があります.
<tt>ppp.linkup</tt> は接続が確立された後に使用されます. この時点では, <tt>ppp.linkup</tt> は接続が確立された後に使用されます. この時点では,
ppp は<bf>実際に</bf>どの IP アドレスを使うべきなのか わかっているはずです. ppp は<bf>実際に</bf>どの IP アドレスを使うべきなのか わかっているはずです.
以下のエントリは存在する仮の経路を削除し, 正しい経路を作成します: 以下のエントリは存在する仮の経路を削除し, 正しい経路を作成します:
@ -440,7 +450,7 @@
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
1 provider: 1 provider:
2 delete ALL 2 delete ALL
3 add 0 0 HISADDR 3 add default HISADDR
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
<descrip> <descrip>
@ -457,34 +467,40 @@
ppp に指示します. ppp に指示します.
<tag/Line 3:/ この行は <tt>HISADDR</tt> への経路をデフォルトルートとして <tag/Line 3:/ この行は <tt>HISADDR</tt> への経路をデフォルトルートとして
追加するように ppp に指示します. <tt>HISADDR</tt> IPCP で 追加するように ppp に指示します. <tt>HISADDR</tt> IPCP で
決定されたゲートウェイの IP アドレスで置きかえられます. 決定されたゲートウェイの IP アドレスで置きかえられます.
</descrip> </descrip>
<p>詳細なサンプルについては, <tt>/etc/ppp/ppp.conf.sample</tt> ファイル中の <p>詳細なサンプルについては, <tt>/etc/ppp/ppp.conf.sample</tt> ファイル中の
pmdemand エントリと <tt>/etc/ppp/ppp.linkup.sample</tt> を参照してください. pmdemand エントリと <tt>/etc/ppp/ppp.linkup.sample</tt> を参照してください.
<p>バージョン 2 の ppp から ``sticky routes'' が導入されました.
<tt>MYADDR</tt> や <tt>HISADDR</tt> を含む <tt>add</tt> コマンドと
<tt>delete</tt> コマンドを記憶して, <tt>MYADDR</tt> や <tt>HISADDR</tt> の
アドレスが変化した際には経路の再設定をおこないます.
したがって, これらのコマンドを <tt>ppp.linkup</tt> に
繰り返し記述する必要は無くなりました.
<sect2><heading>かかってきた電話を ppp で受けるには</heading> <sect2><heading>かかってきた電話を ppp で受けるには</heading>
<p>このセクションでは ppp をサーバとして設定する方法について説明します. <p>このセクションでは ppp をサーバとして設定する方法について説明します.
<p>かかってきた電話を<tt>ppp</tt>が受けるように設定する場合, <p>かかってきた電話を <tt>ppp</tt> が受けるように設定する際に,
<tt>PPP</tt>接続についてだけパケットを転送するようにするのか, そのマシンが LAN に接続されているのであれば,
すべてのインターフェースについて転送するようにするのか, パケットを LAN に転送するかどうかを決定する必要があります.
それとも一切転送をおこなわないのかを決定しなければいけません. 転送をおこなう場合には, その LAN のサブネットから IP アドレスを
PPP 接続についてだけ転送をおこなうためには, <tt>ppp.conf</tt>ファイルに ppp クライアントに割り当て, 以下のコマンドを指定するのが良いでしょう.
以下の行を追加しておきます.
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
enable proxy enable proxy
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
すべてのインターフェースについてパケットの転送をおこなう場合には, また, <tt>/etc/rc.conf</tt> に以下のオプションが指定してあることを
<tt>/etc/rc.conf</tt>で以下のオプションを指定してください. (このファイルは 確認しておいてください. (以前のバージョンの FreeBSD では,
以前のバージョンの FreeBSD では<tt>/etc/sysconfig</tt>と呼ばれていました) このファイルは <tt>/etc/sysconfig</tt> と呼ばれていました):
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
gateway=YES gateway_enable=YES
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
<sect3><heading>どの getty を使いますか?</heading> <sect3><heading>どの getty を使いますか?</heading>
@ -515,6 +531,16 @@
場合には, そのユーザを <tt>/etc/group</tt> の <tt>network</tt> グループに 場合には, そのユーザを <tt>/etc/group</tt> の <tt>network</tt> グループに
追加して, ppp を実行する許可を与えておかなければいけません. 追加して, ppp を実行する許可を与えておかなければいけません.
<p>また, そのユーザが設定ファイル内の目的のエントリにアクセスできるように,
以下のように <tt>allow</tt> コマンドで許可を与えておく必要があります:
<tscreen><verb>
allow users fred mary
</verb></tscreen>
このコマンドがデフォルトエントリに書かれている場合には, 指定されたユーザは
すべてのエントリをアクセスできるようになります.
<sect3><heading>動的 IP ユーザのための ppp シェルの設定</heading> <sect3><heading>動的 IP ユーザのための ppp シェルの設定</heading>
<p><tt>/etc/ppp/ppp-shell</tt> という名前で, 以下のような内容のファイルを <p><tt>/etc/ppp/ppp-shell</tt> という名前で, 以下のような内容のファイルを
@ -541,7 +567,7 @@
このスクリプトへのリンクを作成します: このスクリプトへのリンクを作成します:
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
# ln -s /etc/ppp/ppp-shell /etc/ppp/ppp-dialup # ln -s ppp-shell /etc/ppp/ppp-dialup
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
<p>すべてのダイアルアップ ppp ユーザのログイン<em>シェル</em>として <p>すべてのダイアルアップ ppp ユーザのログイン<em>シェル</em>として
@ -675,24 +701,16 @@
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
#!/bin/sh #!/bin/sh
TTY=`tty` exec /usr/sbin/ppp -direct pap
IDENT=`basename $TTY`
exec /usr/sbin/ppp -direct pap$IDENT
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
<p><tt>/etc/ttys</tt>で有効になっている各ダイアルアップ回線ごとに, <p>さらに, かかってきた電話すべてを自分で扱うエントリを
対応するエントリを一つ<tt>/etc/ppp/ppp.conf</tt>に作成します. <tt>/etc/ppp/ppp.conf</tt> に作成します:
これは上で作成した定義と問題なく共存できるでしょう.
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
papttyd0: pap:
enable pap enable pap
set ifaddr 203.14.100.1 203.14.100.20 255.255.255.255 set ifaddr 203.14.100.1 203.14.100.20-203.14.100.40
enable proxy
papttyd1:
enable pap
set ifaddr 203.14.100.1 203.14.100.21 255.255.255.255
enable proxy enable proxy
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
@ -704,36 +722,40 @@
enable passwdauth enable passwdauth
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
オプションを (/etc/ppp/ppp.conf に) 追加しておく必要があるでしょう. (*) オプションを (/etc/ppp/ppp.conf に) 追加しておく必要があるでしょう.
<p>(*) このオプションは 2.2-961014-SNAP および それ以降のシステムか, <p>ユーザに静的な IP アドレスを割り当てる場合には, そのアドレスを
または 2.1.x のシステムにおいて ppp のコードを更新している場合にだけ <tt>/etc/ppp/ppp.secret</tt> の第三引数として指定することができます.
使用可能だということに注意してください. サンプルについては, <tt>/etc/ppp/ppp.secret.sample</tt> を参照してください.
(詳細に関しては, 以下のマイクロソフト拡張を参照してください)
<sect4><heading>マイクロソフト拡張</heading> <sect4><heading>マイクロソフト拡張</heading>
<p>2.2-961014-SNAP 以降では, <p>クライアントからの要求に応じて, ppp が DNS や NetBIOS ネームサーバの
DNS と NetBIOS ネームサーバの自動交渉 (negotiation) をサポートしている アドレスを通知するように設定をおこなうこともできます.
クライアント (例えば Win95/NT クライアント) との間で
この機能を使うことができます.
プロトコルの詳細については RFC1877 を参照してください.
<p>これらの拡張機能を<tt>/etc/ppp/ppp.conf</tt>ファイルで有効にした例を <p>バージョン 1.X の ppp で これらの拡張機能を有効にするには, 以下の行を
以下に示します. <tt>/etc/ppp/ppp.conf</tt> の適切なセクションに追加する必要があるでしょう.
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
default:
set debug phase lcp chat
set timeout 0
enable msext enable msext
set ns 203.14.100.1 203.14.100.2 set ns 203.14.100.1 203.14.100.2
set nbns 203.14.100.5 set nbns 203.14.100.5
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
バージョン 2 以降の ppp では, 以下のようになります:
<tscreen><verb>
accept dns
set dns 203.14.100.1 203.14.100.2
set nbns 203.14.100.5
</verb></tscreen>
<p>これにより, クライアントはプライマリとセカンダリのネームサーバアドレス <p>これにより, クライアントはプライマリとセカンダリのネームサーバアドレス
および NetBIOS ネームサーバホストを知ることができます. および NetBIOS ネームサーバホストを知ることができます.
<p>バージョン 2 以降の ppp では, ``set dns'' の行を省略した場合には
<tt>/etc/resolv.conf</tt> に書かれているネームサーバのアドレスを使用します.
<sect2><heading>PAP および CHAP による認証<label id="userppp:PAPnCHAP"> <sect2><heading>PAP および CHAP による認証<label id="userppp:PAPnCHAP">
</heading> </heading>
@ -754,8 +776,8 @@
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
7 set login 7 set login
..... .....
13 set authname MyUserName 12 set authname MyUserName
14 set authkey MyPassword 13 set authkey MyPassword
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
これまでと同様に, 行番号は取り除いておいてください. これまでと同様に, 行番号は取り除いておいてください.
@ -767,12 +789,12 @@
ログインを必要としません. そのため, "set login" 文字列を ログインを必要としません. そのため, "set login" 文字列を
無効にしておかなければいけません. 無効にしておかなければいけません.
<tag/Line 13:/ この行は PAP/CHAP ユーザ名を指定します. <tt>MyUserName</tt> に <tag/Line 12:/ この行は PAP/CHAP ユーザ名を指定します. <tt>MyUserName</tt> に
正しい値を入れておく必要があります. 正しい値を入れておく必要があります.
<tag/Line 14:/ この行は PAP/CHAP パスワードを指定します. <tt>MyPassword</tt> に <tag/Line 13:/ この行は PAP/CHAP パスワードを指定します. <tt>MyPassword</tt> に
正しい値を入れておく必要があります. 正しい値を入れておく必要があります.
PAP と CHAP はデフォルトで受け付けられるようになっていますが, PAP と CHAP はデフォルトで両方とも受け付けられるようになって
PAP や CHAP を使用するという意思を明示するために, いますが, PAP や CHAP を使用するという意思を明示するために,
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
15 accept PAP 15 accept PAP
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
@ -783,40 +805,20 @@
という行を追加しておくのも良いでしょう. という行を追加しておくのも良いでしょう.
</descrip> </descrip>
<p><bf>注:</bf>(<tt>set log +command</tt>で) コマンド記録をオンにしていると,
<tt>authkey</tt> も記録されてしまいます. ppp のログファイルの許可モードを
決定する際には, このことに注意しておいてください.
<sect2><heading>動作中の ppp の設定変更</heading> <sect2><heading>動作中の ppp の設定変更</heading>
<p>適切なパスワードさえ設定されていれば, バックグラウンドで動作している <p>適切な診断ポートが設定されている場合には, バックグラウンドで動作中の
ppp プログラムと通信することができます. ppp プログラムと通信することができます.
この設定をおこなうためには, 以下の行を設定ファイルに追加しておきます:
<p>通常の設定では, ppp は 3000 + <tt>tunno</tt> 番の TCP ポートをモニタして
コマンドを待ちうけます. ここで <tt>tunno</tt> は, その ppp が使用する
tun デバイスの番号です.
ただし, ローカルマシン用のパスワードが <tt>/etc/ppp/ppp.secret</tt> で
設定されていなければ, その ppp サーバに接続することはできません.
パスワードを設定するためには, 以下の行を内容とするファイルを
<tt>/etc/ppp/ppp.secret</tt> として作成しておきます:
<tscreen><verb> <tscreen><verb>
foo MyPassword set server /var/run/ppp-tun%d DiagnosticPassword 0177
</verb></tscreen> </verb></tscreen>
ここで <tt>foo</tt> はローカルのホスト名 (正しい名前を知るためには これにより, ppp は指定された unix ドメインのソケットをモニタして,
<tt>hostname -s</tt> を実行してください) で, <tt>MyPassword</tt> は クライアントから正しいパスワードを受け取った後にアクセスを許可します.
暗号化されていないパスワードそのものです. このソケット名に含まれる %d は, この ppp が使用している tun デバイスの
<tt>/etc/ppp/ppp.secret</tt> は ID 0 のユーザ (root) 以外の誰からも デバイス番号で置きかえられます.
アクセス可能であっては<bf>いけません</bf>.
つまり, <tt>/</tt>, <tt>/etc</tt> および <tt>/etc/ppp</tt> は
書き込み可能であってはならず, また <tt>ppp.secret</tt> は
ID 0 のユーザ (root) に所有され, 許可モード 0600 であるべきです.
<p>また, ppp が使用するポート番号を変更することや, TCP ソケットではなく
ローカル UNIX ドメインのソケットをモニタするように指定することも可能です.
詳細に関しては, マニュアルページの <tt>set socket</tt> コマンドを
参照してください.
<p>一旦ソケットの設定が終了したら, スクリプト中で <tt>pppctl(8)</tt> を <p>一旦ソケットの設定が終了したら, スクリプト中で <tt>pppctl(8)</tt> を
使用して, 動作中の ppp を操作することができるでしょう. 使用して, 動作中の ppp を操作することができるでしょう.
@ -964,8 +966,8 @@ foo MyPassword
<sect1><heading>謝辞</heading> <sect1><heading>謝辞</heading>
<p>ハンドブックの このセクションは, 1997 年 9 月 7 日に &a.brian によって <p>ハンドブックの このセクションは, 1998 年 8 月 10 日 (月) に
更新されました. &a.brian によって更新されました.
<p>以下の人々による情報提供, 批評そして提案に感謝します: <p>以下の人々による情報提供, 批評そして提案に感謝します: