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@ -3,11 +3,11 @@
The FreeBSD Documentation Project The FreeBSD Documentation Project
The FreeBSD Japanese Documentation Project The FreeBSD Japanese Documentation Project
Original revision: r39845 Original revision: r40897
$FreeBSD$ $FreeBSD$
--> -->
<chapter xmlns="http://docbook.org/ns/docbook" xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink" version="5.0" xml:id="boot"> <chapter xmlns="http://docbook.org/ns/docbook" xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink" version="5.0" xml:id="boot">
<title>FreeBSD の起動のプロセス</title> <title>&os; の起動のプロセス</title>
<sect1 xml:id="boot-synopsis"> <sect1 xml:id="boot-synopsis">
<title>この章では</title> <title>この章では</title>
@ -18,29 +18,29 @@
<para>計算機を起動しオペレーティングシステムをロードするプロセスは、 <para>計算機を起動しオペレーティングシステムをロードするプロセスは、
<quote>ブートストラッププロセス</quote> <quote>ブートストラッププロセス</quote>
もしくは単に <quote>起動</quote> と呼ばれます。 もしくは単に <quote>起動</quote> と呼ばれます。
FreeBSD の起動プロセスを使えば、 &os; の起動プロセスを使えば、
システムをスタートするときに起きることをかなり柔軟にカスタマイズすることができます。 システムをスタートするときに起きることをかなり柔軟にカスタマイズすることができます。
同じ計算機にインストールされた別のオペレーティングシステムを選択することもできますし、 同じ計算機にインストールされた別のオペレーティングシステムを選択することもできますし、
同じオペレーティングシステムの違うバージョンを選択することも、 同じオペレーティングシステムの違うバージョンを選択することも、
インストールされた別のカーネルを選択することさえできます。</para> インストールされた別のカーネルを選択することさえできます。</para>
<para>この章では、指定できる設定オプションと FreeBSD <para>この章では、指定できる設定オプションついて詳しく説明します。
の起動プロセスのカスタマイズ方法について詳しく述べます。 &os; カーネルがスタートし、デバイスを検出し、
この章では FreeBSD カーネルがスタートし、デバイスを検出し、 &man.init.8; を起動するまでに起きることすべてを含む
&man.init.8; を起動するまでに起きることすべてを扱います。 &os; の起動プロセスのカスタマイズ方法について説明します。
どの最中のことだかはっきりしていない人のために補足すると これは、起動メッセージのテキストの色が
テキストの色が明るい白から灰色に変わるまでに起きていることです。</para> 明るい白から灰色に変わるまでに起きていす。</para>
<para>この章を読むと、以下のことが分かります。</para> <para>この章を読むと、以下のことが分かります。</para>
<itemizedlist> <itemizedlist>
<listitem> <listitem>
<para>どのように FreeBSD のブートストラップシステムが構成され、 <para>&os;
そしてそれらが互いにどう関係しているのか</para> のブートストラップシステムの構成およびそれらが互いにどう関係しているのか</para>
</listitem> </listitem>
<listitem> <listitem>
<para>起動プロセスを制御するために FreeBSD <para>起動プロセスを制御するために &os;
のブートストラップの各要素に付加できるオプション</para> のブートストラップの各要素に付加できるオプション</para>
</listitem> </listitem>
@ -50,9 +50,7 @@
</itemizedlist> </itemizedlist>
<note> <note>
<title>x86 限定</title> <para>この章では Intel x86 システム上で動作する &os;
<para>この章では Intel x86 システム上で動作する FreeBSD
の起動プロセスだけを扱います。</para> の起動プロセスだけを扱います。</para>
</note> </note>
</sect1> </sect1>
@ -64,7 +62,7 @@
おもしろいジレンマがあります。定義により、 おもしろいジレンマがあります。定義により、
計算機は、オペレーティングシステムが起動するまでは、 計算機は、オペレーティングシステムが起動するまでは、
ディスクからプログラムを動かすことも含めて、 ディスクからプログラムを動かすことも含めて、
何をどうすればよいかまったく知りません。では、 何をどうすればよいかまったく知りません。
計算機はオペレーティングシステムなしにディスクからプログラムを実行することができず、 計算機はオペレーティングシステムなしにディスクからプログラムを実行することができず、
オペレーティングシステムのプログラムがディスク上にあるのなら、 オペレーティングシステムのプログラムがディスク上にあるのなら、
どうやってオペレーティングシステムを起動するのでしょうか?</para> どうやってオペレーティングシステムを起動するのでしょうか?</para>
@ -113,7 +111,7 @@
または OS のファイルシステム上におかれます または OS のファイルシステム上におかれます
(ブートマネージャは<emphasis>ブートローダ</emphasis> (ブートマネージャは<emphasis>ブートローダ</emphasis>
と呼ばれることもありますが、 と呼ばれることもありますが、
FreeBSD はこの言葉を起動のもっと後の段階に対して使います)。 &os; はこの言葉を起動のもっと後の段階に対して使います)。
よく使われるブートマネージャには、 よく使われるブートマネージャには、
<application>boot0</application> (<application>Boot Easy</application> <application>boot0</application> (<application>Boot Easy</application>
とも呼ばれる &os; 標準のブートマネージャ), とも呼ばれる &os; 標準のブートマネージャ),
@ -129,25 +127,24 @@
は、このような MBR です。<filename>/boot/mbr</filename> は、このような MBR です。<filename>/boot/mbr</filename>
を基にしています。</para> を基にしています。</para>
<para>ディスク上にオペレーティングシステムを複数インストールしているなら、 <para>ディスク上に複数のオペレーティングシステムが存在しているのなら、
別のブートマネージャ 複数のオペレーティングシステムの一覧を表示できて、
(複数のオペレーティングシステムの一覧を表示できて、 起動するオペレーティングシステムを選択できるような、
起動するオペレーティングシステムを選択できるようなもの) 別のブートマネージャをインストールすることもできます。
をインストールするとよいでしょう。 次の節では 2 つのブートマネージャについて説明します。</para>
このようなブートマネージャの中から 2 つを次の節で説明します。</para>
<para>FreeBSD ブートストラップシステムの残りは 3 段階に分かれます。 <para>&os;ブートストラップシステムの残りは 3 段階に分かれます。
第 1 ステージは MBR によって起動されるもので、 第 1 ステージは MBR によって起動されるもので、
MBR は計算機を特定の状態にするために必要なことだけ知っていて、 MBR は計算機を特定の状態にするために必要なことだけ知っていて、
第 2 ステージを起動します。 第 2 ステージを起動します。
第 2 ステージでは、第 3 ステージを起動する前に、 第 2 ステージでは、第 3 ステージを起動する前に、
もうちょっとやることができます。 もうちょっとやることができます。
第 3 ステージでオペレーティングシステムのロード作業を完了します。 第 3 ステージでオペレーティングシステムのロード作業を完了します。
起動作業がこれらの 3 段階に分かれているのは、 起動作業が 3 段階に分かれているのは、
PC の規格がステージ 1 とステージ 2 PC の規格がステージ 1 とステージ 2
で実行できるプログラムのサイズに制限を課しているからです。 で実行できるプログラムのサイズに制限を課しているからです。
これらの作業をつなぎ合わせることによって、 これらの作業をつなぎ合わせることによって、
FreeBSD はより柔軟なローダ (loader) を提供しているのです。</para> &os; はより柔軟なローダ (loader) を提供しているのです。</para>
<indexterm><primary>カーネル (kernel)</primary></indexterm> <indexterm><primary>カーネル (kernel)</primary></indexterm>
<indexterm><primary><command>init</command></primary></indexterm> <indexterm><primary><command>init</command></primary></indexterm>
@ -158,7 +155,7 @@
はまずディスクが利用可能であることを確かめ、 はまずディスクが利用可能であることを確かめ、
ファイルシステムのマウント、 ファイルシステムのマウント、
ネットワークで利用するネットワークカードのセットアップ、 ネットワークで利用するネットワークカードのセットアップ、
そして通常 FreeBSD システムで初期時に起動されるすべてのプロセスの起動、 そして起動時に &os; システムで起動されるように設定されたプロセスの起動、
といったユーザーレベルでのリソース (資源) 設定を行ないます。</para> といったユーザーレベルでのリソース (資源) 設定を行ないます。</para>
</sect1> </sect1>
@ -175,41 +172,37 @@
<para>MBR やブートマネージャのコードは起動プロセスの<emphasis> <para>MBR やブートマネージャのコードは起動プロセスの<emphasis>
0 ステージ</emphasis>と呼ばれることがあります。 0 ステージ</emphasis>と呼ばれることがあります。
この節では前述の 2 つのブートマネージャ、 この節では 2 つのブートマネージャ、
<application>boot0</application><application>LILO</application> <application>boot0</application><application>LILO</application>
について説明します。</para> について説明します。</para>
<formalpara><title><application>boot0</application> <formalpara><title><application>boot0</application>
ブートマネージャ</title> ブートマネージャ</title>
<para>FreeBSD のインストーラや &man.boot0cfg.8; <para>&os; のインストーラや &man.boot0cfg.8;
がデフォルトでインストールする がインストールする MBR は、
MBR は、<filename>/boot/boot0</filename> を基にしています <filename>/boot/boot0</filename> を基にしています。
(<filename>boot0</filename> は非常に単純なプログラムです。 <application>boot0</application> のサイズと機能は、
<abbrev>MBR</abbrev> にあるプログラムは、 スライステーブルおよび MBR 末尾の識別子 <literal>0x55AA</literal>
スライステーブルと末尾の識別子 <literal>0x55AA</literal> のため、446 バイトの大きさに制限されます。もし、
があるため、446 <application>boot0</application>
バイトの大きさでなければならないという制限があるためです)。
ハードディスクに <application>boot0</application>
と複数のオペレーティングシステムをインストールした場合、 と複数のオペレーティングシステムをインストールした場合、
起動時に以下のような画面が出るでしょう。</para></formalpara> 起動時に以下のようなメッセージが表示されます。</para>
</formalpara>
<example xml:id="boot-boot0-example"> <example xml:id="boot-boot0-example">
<title><filename>boot0</filename> のスクリーンショット</title> <title><filename>boot0</filename> のスクリーンショット</title>
<screen>F1 DOS <screen>F1 Win
F2 FreeBSD F2 FreeBSD
F3 Linux
F4 ??
F5 Drive 1
Default: F2</screen> Default: F2</screen>
</example> </example>
<para>他のオペレーティングシステム、特に &windows; は、 <para>他のオペレーティングシステム、特に &windows; は、
既存の MBR を自らの MBR で上書きしてしまうことで知られています。 &os; の後にインストールを行うと、既存の MBR を上書きしてしまいます。
もしそうなってしまったら、 もしそうなってしまったら、
もしくは既存の MBR を FreeBSD の MBR で置き換えたいのなら、 もしくは既存の MBR を &os; の MBR で置き換えたいのなら、
次のコマンドを使ってください。</para> 次のコマンドを使ってください。</para>
<screen>&prompt.root; <userinput>fdisk -B -b /boot/boot0 device</userinput></screen> <screen>&prompt.root; <userinput>fdisk -B -b /boot/boot0 device</userinput></screen>
@ -219,16 +212,16 @@ Default: F2</screen>
2 番目の IDE コントローラに接続されている 1 番目の IDE ディスクは 2 番目の IDE コントローラに接続されている 1 番目の IDE ディスクは
<filename>ad2</filename>、1 番目の SCSI ディスクは <filename>ad2</filename>、1 番目の SCSI ディスクは
<filename>da0</filename> などとなります。 <filename>da0</filename> などとなります。
MBR の設定をカスタマイズしたい場合は &man.boot0cfg.8; MBR の設定をカスタマイズしたい場合は&man.boot0cfg.8;
使ってください。</para> 参照してください。</para>
<formalpara> <formalpara>
<title>LILO ブートマネージャ</title> <title>LILO ブートマネージャ</title>
<para>このブートマネージャをインストールして FreeBSD <para>このブートマネージャをインストールして &os;
を起動するようにするには、まず Linux を起動して を起動するようにするには、Linux を起動して
<filename>/etc/lilo.conf</filename> <filename>/etc/lilo.conf</filename>
コンフィグレーションファイルに以下を追加してください。</para> コンフィグレーションに以下を追加してください。</para>
</formalpara> </formalpara>
<programlisting>other=/dev/hdXY <programlisting>other=/dev/hdXY
@ -236,20 +229,19 @@ table=/dev/hdX
loader=/boot/chain.b loader=/boot/chain.b
label=FreeBSD</programlisting> label=FreeBSD</programlisting>
<para>上記において、FreeBSD のプライマリパーティションとドライブを <para>&os; のプライマリパーティションとドライブを
Linux の識別子を使って指定してください。 Linux の識別子を使って指定してください。
<replaceable>X</replaceable> を Linux のドライブ文字に、また <replaceable>X</replaceable> を Linux のドライブ文字に、また
<replaceable>Y</replaceable> を Linux <replaceable>Y</replaceable> を Linux
のプライマリパーティション番号に置き換えてください。 のプライマリパーティション番号に置き換えてください。
<acronym>SCSI</acronym> ドライブを使っているのであれば <acronym>SCSI</acronym> ドライブに対しては
<replaceable>/dev/hd</replaceable> <replaceable>/dev/hd</replaceable>
<replaceable>/dev/sd</replaceable> <replaceable>/dev/sd</replaceable> に変えてください。
のように読み替えてください。
同じドライブ上に両方のオペレーティングシステムが置いてあるなら、 同じドライブ上に両方のオペレーティングシステムが置いてあるなら、
<option>loader=/boot/chain.b</option> 行は不要です。 <option>loader=/boot/chain.b</option> 行は不要です。
これで <command>/sbin/lilo&nbsp;-v</command> 次に <command>/sbin/lilo&nbsp;-v</command>
を実行するとシステムに新しい変更が反映されます を実行して、新しい変更を反映してください
画面のメッセージを見て確認しておきましょう</para> 画面のメッセージを見て変更を確認してください</para>
</sect2> </sect2>
<sect2 xml:id="boot-boot1"> <sect2 xml:id="boot-boot1">
@ -261,8 +253,8 @@ label=FreeBSD</programlisting>
スペースの制約のため 2 つに分割されていますが、 スペースの制約のため 2 つに分割されていますが、
いつも一緒にインストールされます。 いつも一緒にインストールされます。
インストーラまたは <application>bsdlabel</application> インストーラまたは <application>bsdlabel</application>
は、両者を 1 つにまとめたファイル は、両者を 1 つにまとめた
<filename>/boot/boot</filename> をコピーします (下記参照)</para> <filename>/boot/boot</filename> をコピーします。</para>
<para>第 1 ステージと第 2 ステージは、ファイルシステムの外部、 <para>第 1 ステージと第 2 ステージは、ファイルシステムの外部、
起動スライスの最初のトラックに置かれ、 起動スライスの最初のトラックに置かれ、
@ -277,20 +269,17 @@ label=FreeBSD</programlisting>
512 バイトの大きさでなければならないという制限があるので、 512 バイトの大きさでなければならないという制限があるので、
非常に単純なプログラムです。 非常に単純なプログラムです。
このプログラムは <filename>boot2</filename> を検索し、 このプログラムは <filename>boot2</filename> を検索し、
実行するため、そのスライスの情報を保持する FreeBSD 実行するため、そのスライスの情報を保持する &os;
<firstterm>BSD ラベル</firstterm> <firstterm>BSD ラベル</firstterm>
に関する最低限の情報だけを持っています。</para> に関する最低限の情報だけを持っています。</para>
<para><filename>boot2</filename> はもう少し高機能です。 <para><filename>boot2</filename> はもう少し高機能です。
これは FreeBSD のファイルシステム上でファイルを見つける能を持ち、 これは &os; のファイルシステム上でファイルを見つける能を持ち、
実行するカーネルやローダを指定するための簡単なインタフェースを提供します。</para> 実行するカーネルやローダを指定するための簡単なインタフェースを提供します。</para>
<para><link linkend="boot-loader">ローダ (loader)</link> <para><filename>boot2</filename> により起動される
はさらに高機能なもので、 <link linkend="boot-loader">ローダ (loader)</link>
使いやすく簡単な起動設定が行なえる手段を提供します。 はさらに高機能で、起動設定が行なえる手段を提供します。</para>
<filename>boot2</filename> は通常それを起動します。
以前の <filename>boot2</filename> には、
カーネルを直接起動する機能しかありませんでした。</para>
<example xml:id="boot-boot2-example"> <example xml:id="boot-boot2-example">
<title><filename>boot2</filename> のスクリーンショット</title> <title><filename>boot2</filename> のスクリーンショット</title>
@ -300,9 +289,9 @@ Default: 0:ad(0,a)/boot/loader
boot:</screen> boot:</screen>
</example> </example>
<para>もし仮にインストールされた <filename>boot1</filename> <para>&man.bsdlabel.8; を用いて、
<filename>boot2</filename> を変更したいのであれば、 インストールされた <filename>boot1</filename>
&man.bsdlabel.8; を使ってください</para> <filename>boot2</filename> を変更できます</para>
<screen>&prompt.root; <userinput>bsdlabel -B diskslice</userinput></screen> <screen>&prompt.root; <userinput>bsdlabel -B diskslice</userinput></screen>
@ -314,12 +303,13 @@ boot:</screen>
<warning> <warning>
<title>Dangerously Dedicated Mode</title> <title>Dangerously Dedicated Mode</title>
<para>&man.bsdlabel.8; を使うとき、 <para><filename>ad0</filename> のようにディスク名だけを指定すると、
<filename>ad0</filename> のようにディスク名だけを指定すると、 &man.bsdlabel.8; は、スライスを持たない
スライスを持たない危険な専用ディスクを作成してしまいます。 <quote>危険な専用ディスク</quote>を作成してしまいます。
これはまず間違いなく、あなたがやりたいことではないでしょうから、 これはおそらく、あなたが望んでいることではないでしょうから、
必ず <keycap>Return</keycap> キーを押す前に <keycap>Return</keycap> キーを押す前に、
&man.bsdlabel.8; コマンドを二重にチェックしてください。</para> &man.bsdlabel.8; に与える <replaceable>diskslice</replaceable>
の部分を二重にチェックしてください。</para>
</warning> </warning>
</sect2> </sect2>
@ -334,8 +324,8 @@ boot:</screen>
として存在しています。</para> として存在しています。</para>
<para>ローダは、 <para>ローダは、
よりさまざまなコマンド群をサポートした強力なインタプリタによって提供される簡易組み込みコマンド群を利用することで、 よりさまざまなコマンド群をサポートした強力なインタプリタによって提供される組み込みコマンド群を利用することで、
ユーザが利用しやすい設定手段となるように設計されています。</para> インタラクティブな設定手段となるように設計されています。</para>
<sect3 xml:id="boot-loader-flow"> <sect3 xml:id="boot-loader-flow">
<title>ローダプログラムの処理の流れ</title> <title>ローダプログラムの処理の流れ</title>
@ -359,7 +349,7 @@ boot:</screen>
<para>ローダは最後に、標準設定で 10 秒のキー入力待ち時間を用意し、 <para>ローダは最後に、標準設定で 10 秒のキー入力待ち時間を用意し、
入力がなければカーネルを起動します。 入力がなければカーネルを起動します。
入力があった場合、簡易コマンド群が使えるプロンプトが表示され、 入力があった場合、コマンド群が使えるプロンプトが表示され、
ユーザは変数を調整したり、 ユーザは変数を調整したり、
すべてのモジュールをアンロードしたり、 すべてのモジュールをアンロードしたり、
モジュールをロードしたりすることができます。 モジュールをロードしたりすることができます。
@ -370,7 +360,7 @@ boot:</screen>
<title>ローダの組み込みコマンド</title> <title>ローダの組み込みコマンド</title>
<para>もっともよく使われるローダのコマンドを以下に示します。 <para>もっともよく使われるローダのコマンドを以下に示します。
利用可能なコマンドをすべて知りたい場合、 利用可能なコマンドをすべて知りたい場合には
&man.loader.8; を参照してください。</para> &man.loader.8; を参照してください。</para>
<variablelist> <variablelist>
@ -406,10 +396,12 @@ boot:</screen>
<listitem> <listitem>
<para>すべてのモジュールの設定を、 <para>すべてのモジュールの設定を、
起動時と同じように変数にもとづいて自動的に行ないます。 起動時と同じように指定された変数
このコマンドは、まず <command>unload</command> を行なって、 (最も多いのは <envar>kernel</envar>)
変数&mdash;普通 <envar>kernel</envar> にもとづいて自動的に行ないます。
など&mdash;を変更した場合にのみ有効に働きます。</para> このコマンドは、変数を変更する前に、
最初に <command>unload</command>
を行なった場合にのみ有効に働きます。</para>
</listitem> </listitem>
</varlistentry> </varlistentry>
@ -420,9 +412,8 @@ boot:</screen>
<listitem> <listitem>
<para><filename>/boot/loader.help</filename> <para><filename>/boot/loader.help</filename>
を読み込み、ヘルプメッセージを表示します。 を読み込み、ヘルプメッセージを表示します。
<replaceable>topic</replaceable> topic に <literal>index</literal> が指定された場合、
<literal>index</literal> が指定された場合、利用可能な 利用可能な topic の一覧を表示します。</para>
<replaceable>topic</replaceable> を表示します。</para>
</listitem> </listitem>
</varlistentry> </varlistentry>
@ -446,7 +437,8 @@ boot:</screen>
<para>指定されたファイル名のカーネル、 <para>指定されたファイル名のカーネル、
カーネルモジュール、あるいは カーネルモジュール、あるいは
type に指定された種類のファイルをロードします。 type に指定された種類のファイルをロードします。
ファイル名以降に指定された引数はファイルへと渡されます。</para> <replaceable>filename</replaceable>
以降に指定された引数はファイルへと渡されます。</para>
</listitem> </listitem>
</varlistentry> </varlistentry>
@ -528,9 +520,11 @@ boot:</screen>
<para>次にあげるのは、ローダの実践的な使用例です。</para> <para>次にあげるのは、ローダの実践的な使用例です。</para>
<indexterm><primary>シングルユーザモード</primary></indexterm>
<itemizedlist> <itemizedlist>
<listitem> <listitem>
<para>普段使っているカーネルをシングルユーザモード<indexterm><primary>シングルユーザモード</primary></indexterm>で起動します。</para> <para>普段使っているカーネルをシングルユーザモードで起動します。</para>
<screen><userinput>boot -s</userinput></screen> <screen><userinput>boot -s</userinput></screen>
</listitem> </listitem>
@ -543,16 +537,15 @@ boot:</screen>
<userinput>load kernel.old</userinput></screen> <userinput>load kernel.old</userinput></screen>
<para><filename>kernel.GENERIC</filename> とすると、 <para><filename>kernel.GENERIC</filename> とすると、
インストールディスクに入っていた インストール時のデフォルトカーネルを指定できます。
generic カーネルを指定することができます。 また、システムをアップグレードしたり、
また、直前にインストールされていたカーネル (たとえば、 もしくはカスタムカーネルを設定した場合に、
カーネルを自分で設定したり、 直前にインストールされていたカーネルは、
アップグレードしたりした場合) を指定するには <filename>kernel.old</filename><indexterm><primary><filename>kernel.old</filename></primary></indexterm> で指定できます。</para>
<filename>kernel.old</filename><indexterm><primary><filename>kernel.old</filename></primary></indexterm> とします。</para>
<note> <note>
<para>普段のカーネルで使っているモジュールを <para>普段のカーネルで使っているモジュールを指定したカーネルでロードする場合は、
指定したカーネルでロードする場合は、下のようにします。</para> のようにします。</para>
<screen><userinput>unload</userinput> <screen><userinput>unload</userinput>
<userinput>set kernel="kernel.old"</userinput> <userinput>set kernel="kernel.old"</userinput>
@ -560,9 +553,7 @@ boot:</screen>
</listitem> </listitem>
<listitem> <listitem>
<para>カーネルの設定スクリプト (通常、 <para>カーネルの自動設定スクリプトをロードします。</para>
カーネル起動時に設定される内容を自動化するスクリプト)
をロードします。</para>
<screen><userinput>load -t userconfig_script /boot/kernel.conf</userinput></screen> <screen><userinput>load -t userconfig_script /boot/kernel.conf</userinput></screen>
</listitem> </listitem>
@ -582,46 +573,20 @@ boot:</screen>
</authorgroup> </authorgroup>
</info> </info>
<para>スプラッシュスクリーンは、オリジナルのブートメッセージに比べ、 <para>スプラッシュスクリーンは、
ビジュアル的により魅力的な画面を提供します。 これまでとは別の起動画面を表示します。
この画面は、コンソールログインプロンプトまたは X スプラッシュスクリーンは、
ディスプレイマネージャのログインプロンプトが出るまで表示されます。</para> コマンドラインまたはグラフィカルなログインプロンプトが表示されるまで、
起動時の検出メッセージやサービスのスタートアップメッセージを隠します。</para>
<para>&os; には、2 つの基本環境があります。 <para>&os; には、2 つの基本環境があります。
ひとつは、レガシーなバーチャルコンソールコマンドライン環境です。 ひとつは、レガシーなバーチャルコンソールコマンドライン環境です。
システムの起動が終わったら、 システムの起動が終わったら、
コンソールにログインプロンプトが表示されます。 コンソールにログインプロンプトが表示されます。
2 つ目の環境は、X11 デスクトップのグラフィカル環境です。<link 2 つ目の環境は、<link linkend="x11">Xorg</link>
linkend="x-install">X11</link> により提供されるグラフィカル環境です。
<application>GNOME</application>, <link linkend="x11">Xorg</link> の章では、
<application>KDE</application> または グラフィカルディスプレイマネージャやグラフィカルログインマネージャのインストールおよび設定方法について説明しています。</para>
<application>XFce</application> のような
<link linkend="x11-wm">デスクトップ環境</link>
のどれかをインストールすると、<command>startx</command>
コマンドで X11 デスクトップが起動します。</para>
<para>ユーザによっては、
伝統的なテキストベースのログインプロンプトより、
X11 グラフィカルログインスクリーンが好まれます。
&xorg;<application>XDM</application>,
<application>GNOME</application>
<application>gdm</application> および
<application>KDE</application>
<application>kdm</application> のような
(そして Ports Collection からインストール可能な他の)
ディスプレイマネージャは、
コンソールにログインプロンプトを表示するかわりに、
グラフィカルなログインスクリーンを提供します。
ログイン後、グラフィカルなデスクトップをユーザに提供します。</para>
<para>コマンドラインの環境では、
スプラッシュスクリーンは、
ブート時の検出結果のメッセージや、
タスクのスタートアップメッセージを、
ログインプロンプトが表示されるまで隠します。
X11 の環境では、ユーザは、ビジュアル的によりきれいな
(&microsoft; &windows; または、非 unix 型のシステム)
のスタートアップに似たような、スタートアップを経験します。</para>
<sect4 xml:id="boot-splash-function"> <sect4 xml:id="boot-splash-function">
<title>スプラッシュスクリーン機能</title> <title>スプラッシュスクリーン機能</title>
@ -629,21 +594,19 @@ boot:</screen>
<para>スプラッシュスクリーン機能は、 <para>スプラッシュスクリーン機能は、
256 色のビットマップ (<filename>.bmp</filename>), 256 色のビットマップ (<filename>.bmp</filename>),
ZSoft <acronym>PCX</acronym> (<filename>.pcx</filename>) または ZSoft <acronym>PCX</acronym> (<filename>.pcx</filename>) または
TheDraw (<filename>.bin</filename>) TheDraw (<filename>.bin</filename>) 形式に対応しています。
ファイルに対応しています。 標準の VGA アダプタで動かすには、
さらに、標準の VGA アダプタで動かすには、 スプラッシュイメージファイルは 320x200
スプラッシュイメージは 320x200
ピクセル以下の解像度である必要があります。</para> ピクセル以下の解像度である必要があります。</para>
<para>(最大解像度 1024x768 ピクセルまでの) <para>(最大解像度 1024x768 ピクセルまでの)
もう少し大きなイメージを使いたい場合には、&os; もう少し大きなイメージを使いたい場合には、
<acronym>VESA</acronym> サポートを追加してください。 システムの起動時に
起動時に <acronym>VESA</acronym> モジュールを読み込むか、 <acronym>VESA</acronym> モジュールをロードしてください。
カーネルコンフィグレーションファイルに <link linkend="kernelconfig">カスタムカーネル</link>
<literal>VESA</literal> オプションを追加して、 に対しては、<acronym>VESA</acronym>
カスタムカーネルを構築 (<xref カーネルコンフィグレーションオプションを追加してください。
linkend="kernelconfig"/> を参照) することで有効にできます。 <acronym>VESA</acronym> のサポートをロードすることで、
<acronym>VESA</acronym> のサポートにより、
フルスクリーンでスプラッシュスクリーンを表示できるようになります。</para> フルスクリーンでスプラッシュスクリーンを表示できるようになります。</para>
<para>スプラッシュスクリーンは、起動プロセスの間、 <para>スプラッシュスクリーンは、起動プロセスの間、
@ -652,25 +615,19 @@ boot:</screen>
いつでもやめることができます。</para> いつでもやめることができます。</para>
<para>スプラッシュスクリーンは、 <para>スプラッシュスクリーンは、
X11 の外でのデフォルトでもあります。 スクリーンセーバのデフォルトでもあります。
一定期間使われないと、 一定期間使われないと、
画面がスプラッシュスクリーンに変わり、 スプラッシュスクリーンが表示され、
イメージの強さが、明るくから暗くなるように変化し、 イメージの輝度が、明るくから暗くなるように変化し、
それが繰り返されます。 そのサイクルが繰り返されます。
このデフォルトのスプラッシュスクリーン スプラッシュスクリーンセーバの設定は、
(スクリーンセーバ) の振る舞いは、
<filename>/etc/rc.conf</filename> <filename>/etc/rc.conf</filename>
<literal>saver=</literal> 行を追加することで変更できます。 <literal>saver=</literal> 行を追加することで変更できます。
いくつかのビルトインのスクリーンセーバが用意されており、
&man.splash.4; で説明されています。
<literal>saver=</literal> オプションは、 <literal>saver=</literal> オプションは、
いくつかのビルトインのスクリーンセーバが用意されていて、 仮想コンソールにのみ適用され、
選ぶことが出来ます。 グラフィカルディスプレイマネージャには影響しません。</para>
完全な一覧は、&man.splash.4; マニュアルページで見ることができます。
デフォルトのスクリーンセーバーは
<quote>warp</quote> と呼ばれるものです。
<filename>/etc/rc.conf</filename> で指定する
<literal>saver=</literal> オプションは、
は仮想コンソールにのみ 適用されるということに気をつけてください。
X11 ディスプレイマネージャには影響しません。</para>
<para>スプラッシュスクリーンを有効に設定していても、起動時には、 <para>スプラッシュスクリーンを有効に設定していても、起動時には、
ブートオプションメニューや、 ブートオプションメニューや、
@ -689,14 +646,14 @@ boot:</screen>
<sect4 xml:id="boot-splash-enable"> <sect4 xml:id="boot-splash-enable">
<title>スプラッシュスクリーン機能を有効にする</title> <title>スプラッシュスクリーン機能を有効にする</title>
<para>スプラッシュスクリーン (<filename>.bmp</filename>, <para>スプラッシュスクリーン <filename>.bmp</filename>,
<filename>.pcx</filename> または <filename>.bin</filename>) <filename>.pcx</filename> または <filename>.bin</filename>
ファイルは、ルートパーティション、たとえば イメージは、ルートパーティション、たとえば
<filename class="directory">/boot</filename> <filename class="directory">/boot</filename>
ディレクトリに置く必要があります。</para> に置く必要があります。</para>
<para>デフォルトのブートディスプレイの解像度 <para>デフォルトのブートディスプレイの解像度
(256 色、320x200 ピクセル以下) の場合には、 256 色、320x200 ピクセル以下の場合には、
以下を含むように 以下を含むように
<filename>/boot/loader.conf</filename> を編集してください。</para> <filename>/boot/loader.conf</filename> を編集してください。</para>
@ -725,9 +682,9 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bmp</replaceable>"</programlisting>
bitmap_load="YES" bitmap_load="YES"
bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.pcx</replaceable>"</programlisting> bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.pcx</replaceable>"</programlisting>
<para>バージョン 8.3 では、 <para>&os;&nbsp;8.3 からは、<link
<link xlink:href="https://en.wikipedia.org/wiki/TheDraw">TheDraw</link> xlink:href="https://en.wikipedia.org/wiki/TheDraw">TheDraw</link>
形式によるアスキーアートを使うことができます</para> 形式によるアスキーアートを使うことができるようになりました</para>
<programlisting>splash_txt="YES" <programlisting>splash_txt="YES"
bitmap_load="YES" bitmap_load="YES"
@ -735,7 +692,7 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
<para>ファイル名は上記のような <para>ファイル名は上記のような
<quote>splash</quote> に限られているわけではありません。 <quote>splash</quote> に限られているわけではありません。
先ほど紹介したファイル形式であれば、 対応している形式であれば、
<filename><replaceable>splash_640x400</replaceable>.bmp</filename> <filename><replaceable>splash_640x400</replaceable>.bmp</filename>
<filename><replaceable>bluewave</replaceable>.pcx</filename> <filename><replaceable>bluewave</replaceable>.pcx</filename>
といった、どのような名前でも構いません。</para> といった、どのような名前でも構いません。</para>
@ -760,17 +717,15 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
<term><literal>loader_logo="beastie"</literal></term> <term><literal>loader_logo="beastie"</literal></term>
<listitem> <listitem>
<para>このオプションは、 <para>このオプションは、カラーの beastie
これまでのリリースのようにカラーの beastie ロゴと共に、 ロゴと共にブートオプションメニューの右側に表示されている単語
ブートオプションメニューの右側に表示されている単語
(デフォルトでは <quote>&os;</quote>) を置き換えます。</para> (デフォルトでは <quote>&os;</quote>) を置き換えます。</para>
</listitem> </listitem>
</varlistentry> </varlistentry>
</variablelist> </variablelist>
<para>より詳細な情報については、&man.splash.4;, <para>より詳細な情報については、&man.splash.4;,
&man.loader.conf.5; および &man.vga.4; &man.loader.conf.5; および &man.vga.4; をご覧ください。</para>
マニュアルページをご覧ください。</para>
</sect4> </sect4>
</sect3> </sect3>
</sect2> </sect2>
@ -784,11 +739,11 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
<secondary>起動時の応答</secondary> <secondary>起動時の応答</secondary>
</indexterm> </indexterm>
<para>カーネルが<link linkend="boot-loader">ローダ</link> (通常は) <para>カーネルがデフォルトの
<link linkend="boot-boot1">boot2</link> <link linkend="boot-loader">ローダ</link>
(ローダを迂回して) によってロードされると、 もしくはローダを迂回して <link linkend="boot-boot1">boot2</link>
起動フラグを調べます。 によって読み込まれると、起動フラグが調べられます。
もし起動フラグがあれば、それに応じて動作を調整します。</para> もし起動フラグがあれば、それに応じて動作が調整されます。</para>
<sect2 xml:id="boot-kernel-bootflags"> <sect2 xml:id="boot-kernel-bootflags">
<title>カーネル起動フラグ</title> <title>カーネル起動フラグ</title>
@ -844,8 +799,8 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
</variablelist> </variablelist>
<note> <note>
<para>起動フラグはこの他にもあります。 <para>上記以外の起動フラグの詳細については、
それらについては &man.boot.8; を参照してください。 &man.boot.8; を参照してください。
</para> </para>
</note> </note>
</sect2> </sect2>
@ -868,7 +823,7 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
<primary>device.hints</primary> <primary>device.hints</primary>
</indexterm> </indexterm>
<para>起動プロセスの間に &man.loader.8; <para>システムの最初のスタートアップ時に、&man.loader.8;
&man.device.hints.5; を読み込みます。 &man.device.hints.5; を読み込みます。
このファイルにはカーネル起動の環境変数が格納されており、 このファイルにはカーネル起動の環境変数が格納されており、
これらの環境変数は <quote>device hints</quote> これらの環境変数は <quote>device hints</quote>
@ -876,17 +831,17 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
はデバイスを設定するためにデバイスドライバが使用します。</para> はデバイスを設定するためにデバイスドライバが使用します。</para>
<para>device hints は <link linkend="boot-loader">ステージ 3 <para>device hints は <link linkend="boot-loader">ステージ 3
ブートローダ</link> でも設定できます。変数は ブートローダ</link> プロンプトでも設定できます。変数は
<command>set</command> コマンドを用いて追加したり、 <command>set</command> を用いて追加したり、
<command>unset</command> コマンドを用いて削除できます。 <command>unset</command> を用いて削除できます。
<command>show</command> コマンドを用いて一覧を見ることもできます。 <command>show</command> を用いて一覧を見ることもできます。
<filename>/boot/device.hints</filename> に設定されている変数は <filename>/boot/device.hints</filename> に設定されている変数は
このときに上書きすることができます。 上書きすることもできます。
ローダで設定した device hints の効果は一時的なものであるため、 ブートローダで設定した device hints の効果は一時的なものであるため、
次回起動するときには無効になります。</para> 次回起動するときには無効になります。</para>
<para>システムが起動すると、&man.kenv.1; <para>システムが起動すると、&man.kenv.1;
コマンドでカーネル環境変数をダンプすることができます。</para> コマンドですべてのカーネル環境変数をダンプすることができます。</para>
<para><filename>/boot/device.hints</filename> <para><filename>/boot/device.hints</filename>
は 1 行につき一つの変数を設定でき、行頭の <quote>#</quote> は 1 行につき一つの変数を設定でき、行頭の <quote>#</quote>
@ -899,7 +854,7 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
<screen><userinput>set hint.driver.unit.keyword=value</userinput></screen> <screen><userinput>set hint.driver.unit.keyword=value</userinput></screen>
<para><literal>driver</literal> はデバイスドライバの名前、 <para>ここで、<literal>driver</literal> はデバイスドライバの名前、
<literal>unit</literal> はデバイスドライバのユニット番号、 <literal>unit</literal> はデバイスドライバのユニット番号、
<literal>keyword</literal> はヒントキーワードです。 <literal>keyword</literal> はヒントキーワードです。
キーワードは次の設定を指定します:</para> キーワードは次の設定を指定します:</para>
@ -942,11 +897,11 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
</itemizedlist> </itemizedlist>
<para>デバイスドライバはこのリスト以外の変数を設定できるかもしれませんし、 <para>デバイスドライバはこのリスト以外の変数を設定できるかもしれませんし、
このリスト以外の変数を必要とするかもしれません。 このリスト以外の変数を必要とするかもしれないので、
したがって、デバイスドライバのマニュアルを読むことをおすすめします。 ドライバのマニュアルを読むことをおすすめします。
より多くの情報を知りたければ、&man.device.hints.5;, より多くの情報を知りたければ、&man.device.hints.5;,
&man.kenv.1;, &man.loader.conf.5;, &man.loader.8; &man.kenv.1;, &man.loader.conf.5; および &man.loader.8;
などのマニュアルを参照してください。</para> を参照してください。</para>
</sect1> </sect1>
<sect1 xml:id="boot-init"> <sect1 xml:id="boot-init">
@ -968,7 +923,8 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
<para>自動再起動では、 <para>自動再起動では、
システム上で利用できるファイルシステムの一慣性を確認します。 システム上で利用できるファイルシステムの一慣性を確認します。
もしそれに問題があって &man.fsck.8; もしそれに問題があって &man.fsck.8;
がその不一致を修復できなければ、管理者に直接対処させるため が UFS ファイルシステムの不一致を修復できなければ、
管理者が問題を直接解決できるように、
&man.init.8; はシステムを &man.init.8; はシステムを
<link linkend="boot-singleuser">シングルユーザモード</link> <link linkend="boot-singleuser">シングルユーザモード</link>
へと移行させます。</para> へと移行させます。</para>
@ -980,18 +936,16 @@ bitmap_name="<replaceable>/boot/splash.bin</replaceable>"</programlisting>
<indexterm><primary>シングルユーザモード</primary></indexterm> <indexterm><primary>シングルユーザモード</primary></indexterm>
<indexterm><primary>コンソール (console)</primary></indexterm> <indexterm><primary>コンソール (console)</primary></indexterm>
<para>このモードには、 <para>このモードには、<link
<link linkend="boot-autoreboot">自動再起動</link>の処理中か、 linkend="boot-autoreboot">自動再起動</link>の処理中か、
ユーザが起動時に <option>-s</option> オプションを指定した場合、 ユーザが起動時に <option>-s</option> を指定した場合、
あるいは <command>loader</command> あるいは <command>loader</command>
<envar>boot_single</envar> <envar>boot_single</envar>
変数を設定することによって移行します。</para> 変数を設定することによって移行します。</para>
<para>また、 <para><link linkend="boot-multiuser">マルチユーザモード</link>
<link linkend="boot-multiuser">マルチユーザモード</link>から から <option>-r</option> または <option>-h</option> なしで
再起動オプション (<option>-r</option>) &man.shutdown.8; を呼び出すことでもこのモードに移行できます。</para>
や停止 (halt) オプション (<option>-h</option>) なしで
&man.shutdown.8; を呼び出すとこのモードに移行します。</para>
<para><filename>/etc/ttys</filename> <para><filename>/etc/ttys</filename>
でシステムコンソール <literal>console</literal> でシステムコンソール <literal>console</literal>
@ -1017,12 +971,11 @@ console none unknown off insecure</programlisting>
<note> <note>
<para><literal>insecure</literal> コンソールとは、 <para><literal>insecure</literal> コンソールとは、
あなた自身、コンソールが物理的に安全でないと考えていて コンソールが物理的に安全でないと考えられるため
<systemitem class="username">root</systemitem> <systemitem class="username">root</systemitem>
のパスワードを知る人だけがシングルユーザモードを使えるようにしたいという意味であり、 のパスワードを知る人だけがシングルユーザモードを使えるという意味です。
コンソールを安全でない状態で使いたいという意味ではありません。 そのため、この安全性を求めるならば、
そのため、安全性を求めるならば デフォルトの <literal>secure</literal> でなく
<literal>secure</literal> でなく
<literal>insecure</literal> を選んでください。</para> <literal>insecure</literal> を選んでください。</para>
</note> </note>
</sect2> </sect2>
@ -1034,7 +987,8 @@ console none unknown off insecure</programlisting>
<para>&man.init.8; がファイルシステムが正常であると判断するか、 <para>&man.init.8; がファイルシステムが正常であると判断するか、
ユーザが<link ユーザが<link
linkend="boot-singleuser">シングルユーザモード</link>を終了すると、 linkend="boot-singleuser">シングルユーザモード</link>
でのコマンドを終了すると、
システムはマルチユーザモードへ移行し、 システムはマルチユーザモードへ移行し、
リソースの設定を始めます。</para> リソースの設定を始めます。</para>
@ -1047,14 +1001,15 @@ console none unknown off insecure</programlisting>
そのシステム独自の細かな設定を そのシステム独自の細かな設定を
<filename>/etc/rc.conf</filename> から読み込みます。 <filename>/etc/rc.conf</filename> から読み込みます。
そして <filename>/etc/fstab</filename> そして <filename>/etc/fstab</filename>
に記述されるシステムファイルシステムをマウントし に記述されるシステムファイルシステムをマウントします。
ネットワークサービスの開始 その後、ネットワークサービス、
さまざまなシステムデーモンの開始 さまざまなシステムデーモン、
そして最後に、ローカルにインストールされた package そして最後に、ローカルにインストールされた package
の起動スクリプトの実行へと進みます。</para> の起動スクリプトを実行します。</para>
<para>リソース設定システムに関する参考資料は、&man.rc.8; にあります。 <para>リソース設定システムについてもっと知りたい場合には、
これはスクリプトそのものを調べることと同じくらい優れたものです。</para> &man.rc.8; を参照してください。また、
スクリプトそのものを実行してみてください。</para>
</sect3> </sect3>
</sect2> </sect2>
</sect1> </sect1>
@ -1075,22 +1030,22 @@ console none unknown off insecure</programlisting>
シグナルを送り、続いてうまく終了できなかったプロセスへ シグナルを送り、続いてうまく終了できなかったプロセスへ
<literal>KILL</literal> シグナルを送ります。</para> <literal>KILL</literal> シグナルを送ります。</para>
<para>電源管理機能を持ったシステムで稼働している FreeBSD <para>電源管理機能を持ったシステムで稼働している &os;
では <command>shutdown -p now</command> コマンドによって、 では <command>shutdown -p now</command> によって、
直ちに電源を落とすことができます。FreeBSD を再起動するには、 直ちに電源を落とすことができます。&os; システムを再起動するには、
<command>shutdown -r now</command> を実行するだけです <command>shutdown -r now</command> を実行してください
&man.shutdown.8; を実行するには、 &man.shutdown.8; を実行するには、
<systemitem class="username">root</systemitem> <systemitem class="username">root</systemitem>
であるか、<systemitem class="groupname">operator</systemitem> であるか、<systemitem class="groupname">operator</systemitem>
グループのメンバでなければなりません。&man.halt.8; グループのメンバでなければなりません。&man.halt.8;
&man.reboot.8; コマンドを利用することもできますが、 &man.reboot.8; を利用することもできます。
より多くの情報を知るために、それら&man.shutdown.8; より多くの情報を知るために、それらのマニュアルページや
のマニュアルページを参照してください。</para> &man.shutdown.8; を参照してください。</para>
<note> <note>
<para>電源管理機能には &man.acpi.4; <para>電源管理機能には &man.acpi.4;
カーネルに組み込まれているか、 モジュールとして読み込まれるか、
モジュールが読み込まれていることが必要です。</para> カスタムカーネルにコンパイルされて静的に組み込まれている必要があります。</para>
</note> </note>
</sect1> </sect1>
</chapter> </chapter>